一級建築士事務所

なかおデザイン室

ARCHITECT + ENGINEER OFFICE

直方体の森

都内の現場打ち合わせの後、川崎市にある「中村正義の美術館」へ行く。

ここは篠原一男設計の「直方体の森」と名づけらた中村さんのアトリエと住居で、現在は、美術館として運営されています。

竣工は1972年、当時篠原さんの設計にあらわれた「第二の様式」と「亀裂の空間」が反映された建築。

シンメトリーの強い構成とは裏腹に、時間の経過とともに周囲は森のようになり、午後の日差しによる柔らかい光と影に包まれていました。

1972年9月号の新建築にこの「直方体の森」と「同相の谷」が掲載されています。

「直方体の森」の内観写真は、二つの広間と、それらをつなぐ「亀裂」と呼ばれるホールだけしか掲載されておらず、その写真のテイストも他の建築家のプロジェクトとは全く異なっています。アングル、コントラストを含めて、写真そのものも芸術として建築家が意図する表現の対象となっていることが強く伺えます。